塗装の水性化と磨きについて

世界中の地球環境汚染が問題となっている今、VOC(揮発性有機物)による大気汚染、例えば光工学オキシダント(光化学スモッグ)などを抑制する為に、VOC排出規制が厳しくなりつつあります。

そのような中、自動車業界でも有機溶剤を使用している溶剤揮発(蒸発)乾燥の油性塗料からVOC大幅に削減でき、環境と作業者人体に悪影響が少ない水揮発(蒸発)乾燥の水性塗料への移行が進んでいます。ヨーロッパでは、すでに世界に世界に先行するかたちで2007年1月の法規制により、溶剤型塗料の使用は禁止され、水性塗料(クリヤーコートなどの一部は溶剤型塗料)に置き換わり、国内でも各メーカーが積極的に転換を進めており、とくにトヨタ自動車では水性塗料導入率が100%になっています。

しかし、一方で新車の肌に多くみられる塗膜の凸凹(ゆず肌)や薄膜化などの問題もでてきています。水性塗料は油性塗料に比べて塗装後の肉やせが大きく肉持ちが悪いため、下地金属(鉄板)の表面の凸凹が影響して塗膜表面に出てしまうため、肌が悪く感じられる場合があります。実際どのくらいの厚さなのかを測定したデータが左の表です。

データから読み取れるのは油性塗料では100μm程度あった膜圧と比べるとメタリックカラー、ソリッドカラー共に、約2/3から1/2位の厚さとなっています。以上を踏まえると、私たちの実際の研磨作業において心がける点は、深いキズやウォータースポットを無理して追わない事です。水性塗料の場合、硬い皮膜が多いために深いキズを取ろうと粒子の粗い「切れる」コンパウンドを使い、圧をかけて磨きがちです。そのため必要以上に塗装面を研磨してしまうリスクが生じます。塗膜に不必要な圧力をかけず「浅いキズは残さない・深いキズは無理して追わない」を心がけて研磨をします。また特に気を付けるのは補修(再塗装)した塗膜で、まだまだ油性塗料を使用している場合が多く、焼付けが甘く柔らかいため、オリジナルの部分と同様に熱をかけて磨くことでフラットな肌に仕上がってしまうという現象が起きがちです。洗車機のブラシで付くキズや拭きキズは0.8~0.9μmと言われ、それらのキズが光沢や艶を低減させる圧倒的な要因になってになっています。そのキズを除去するくらいの1μm程度の研磨量の留めてけば薄い塗装でも何回でも再施工が可能なので、長期的にお車をキレイにお乗りいただくことができます。

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